大腸内視鏡.jP
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回盲部にできる潰瘍;ベーチェット病とは

2012/11/26

「胃潰瘍」や「十二指腸潰瘍」は、もう皆さんご存知ですね?
(参照)胃十二指腸潰瘍とは

・・・実は、胃だけでなく大腸にも、(主に肛門近くや直腸)潰瘍はできるのです。
今日はその大腸に出来る潰瘍の原因の一つ、「ベーチェット病」について書きたいと思います。

「ベーチェット病」とは・・・
ベーチェット病とは、口の中のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状(結節性紅斑)、眼症状(ぶどう膜炎、急激な視力低下、失明)など、多くの症状が合併する病気です。医学関連の方なら、もしかしたらご存じかもしれません。じつはこのベーチェット病、全身の炎症の病気であり、消化管にも潰瘍ができるのです。「腸管型ベーチェット病」とよばれ、これまでお話した病気と同じように盲腸、とくに回盲部に潰瘍をつくるのです。

<症状>
腹痛・下痢・下血・黒色便・便に血がまじっている・リンパ節腫大(しこりとして触れることもあります)・消化管穿孔

<内視鏡所見>


回盲部におおきな多発性潰瘍を認めます。潰瘍は深く下掘れし、打ち抜き病変=punched out lesionとよばれます。炎症のために腸管壁は大きく隆起し、大きな潰瘍があります。潰瘍がひどくなると消化管穿孔(腸に穴があくこと)をおこし緊急手術になることも!!

腸管型ベーチェット病はベーチェット病の副症状にあたります。病型診断基準の特殊病変というところに入ります。この病気を診断する上で、大変重要な所見となります。

*ベーチェット病そのものについては、またの機会に・・・と、したいところですが、ベーチェット病について今すぐ知りたい!!病型分類を調べたい!!という方は厚生労働省のベーチェット病を研究されているチームがありますので、よろしければこちらをご覧ください。