大腸内視鏡ブログ

2016年6月 1日 水曜日

大腸癌のステージ・進行度

よくテレビやドラマで「あなたの癌のステージは○○です。」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
今回は「大腸癌のステージ」についてお話しようかと思います。

癌には進行度があります。大腸がんの進行度は深達度(癌が大腸の壁に入り込んだ深さ)、リンパ節転移の程度(どのリンパ節までいくつの転移があるか)、遠隔転(大腸以外への癌の転移しているか)の3要素によって決まります。



※5年生存率・・・癌の治療の5年後にどれくらい存命しているかの割合を示しています。

ステージの数字が大きくなればなるほど癌が進行している状態になります。
大腸の壁は、「粘膜・粘膜筋板・粘膜下層・固有筋層・漿膜下層・漿膜」という、6層の構造となっています。



初期段階のステージ0~Ⅰの段階で治療をすれば5年生存率が90%以上ととても高いです。しかし、自覚症状は殆どなく、定期健診で発見されるケースがほとんどのため、発見はなかなか難しいです。
ステージⅡ以降からはどんどん生存率が低くなり、ステージⅣまで進んでしまうと手の施しようがなく、余命宣告を受けてしまう場合もあります。
そのため、癌は早期発見し、早期治療をしていくことが重要になってきます。



ステージ0とⅠ
この段階で発見できれば内視鏡で簡単に切除をする事が可能です。
ステージ0の癌は表面の粘膜を切除すれば基本的には大丈夫です。ステージⅠの場合も大腸壁への浸潤が軽いものに対しては内視鏡で切除をします。ただし、浸潤が深い癌の場合は大腸の周囲のリンパ節に転移をしている可能性もあるため、外科手術が必要なこともあります(内視鏡で病変を全切除をしても、リンパ節転移が残っている可能性があるからです)。ステージⅠでも大きなもの(2cm以上)は、安全な内視鏡手術が難しいケースもあり、腹腔鏡手術や開腹手術が選択されることもあります。

ステージⅡ
大腸癌は、漿膜下層や漿膜にまで癌が到達している状態を言います。
大腸の周囲のリンパ節に転移をしている可能性がそれなりにあるため、外科的手術(腸切除)が適応されます。キズが小さくて低侵襲の腹腔鏡手術や開腹手術です。
ただし、病変の部位によっては、薬物療法や放射線治療などの治療方法を手術に先行して行ったほうが治癒率がたかいこともあります。

ステージⅢ
腫瘍が深くて大きく、大腸の周囲のリンパ節に転移をしている可能性がそれなりにあるため、外科的手術(腸切除)が適応されます。
また、外科手術後は、肉眼的には癌の遺残がなくても、後々の再発を予防するために抗がん剤治療(内服や点滴)や放射線治療を行われることがあります。

いかがでしたでしょうか。癌の進行度によって最適な治療が変わってくることがお分かりいただけましたか?
大腸癌は早期発見すればするほど簡単な治療で完治させることができます。

大腸ポリープが大腸癌へと進行していくので、定期的な大腸内視鏡検査を受けていただくことをお勧めします。


投稿者 医療法人社団LYCららぽーと横浜クリニック