大腸内視鏡ブログ

2012年12月 7日 金曜日

盲腸に出来る潰瘍;潰瘍性大腸炎とは

盲腸に潰瘍ができる病気シリーズに入れるには、ちょっと違うかなとも思ったのですが、潰瘍性大腸炎も、その病名から言って、ここに入る資格がある病気です。潰瘍性大腸炎は近年増えてきており、当院でも毎年フォローアップのために大腸内視鏡検査を受けられる方のうちの一部が潰瘍性大腸炎の治療を頑張っていらっしゃる方です。


「潰瘍性大腸炎」とは・・・
潰瘍性大腸炎とは、主に大腸粘膜にびらんや潰瘍を形成する原因不明のびまん性炎症性疾患です。症状の再燃と緩解を繰り返す特徴があり、直腸から連続して大腸全体に病変が広がります。将来、がん化しやすい特徴があります。(参照)潰瘍性大腸炎とは


<内視鏡所見>

潰瘍性大腸炎の出血

潰瘍性大腸炎の偽ポリポーシス


血管透見像の消失、粘膜は祖造で細顆粒状、びらんや潰瘍の形成、易出血性、粘血膿性分泌物がみられます。とくに注腸検査では特徴的ですが、ハウストラ(結腸膨起)が消失した鉛管造や腸管の狭小・短縮も内視鏡でみられます。


<病理診断>
クローン病を始めとする炎症性腸疾患との鑑別診断が必要です。潰瘍性大腸炎に特徴的な病理組織所見といえば、「陰窩膿瘍」というものです。陰窩とは、小腸や大腸の内側の表面(粘膜)にある無数の小さな管状のくぼみをいいます。1つ1つの陰窩は目では見えないぐらい小さく、別名は「腸腺」、「リーベルキューンの陰窩」、「リーベルキューン腺」などとよばれています。(リーベルキューンは人名。)実際に顕微鏡でみた病理写真をご覧ください。

陰窩の強拡大です。好中球が陰窩内部に浸潤・集簇し、線管内に炎症細胞が充満しています。
この状態を陰窩膿瘍の形成と言い、潰瘍性大腸炎の最終確定診断においてとても重要な所見になります。






投稿者 医療法人社団LYCららぽーと横浜クリニック