大腸内視鏡ブログ

2012年1月 6日 金曜日

LST(側方発育型ポリープ)を見極めよ!大腸内視鏡診断の最前線

大腸のポリープのうちで、LST(;laterally spreading tumor)と呼ばれるものがあります。
側方発育型ポリープと訳すのですが、その名の通り、大腸の壁にへばりつくように、べったりと平坦に広がっているポリープのことで、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)で発見できます。


一般的に大腸のポリープは放置しておくと癌に変わっていく可能性があるので、切除することが必要です。

ところがです!

実はこのLST、通常の隆起しているポリープと比較すると既に癌化している可能性も高いにもかかわらず、大腸内視鏡医の目でなかなか見つかりにくいのです・・・なにせ、ポリープの高さがない=周囲との明暗が目立たないのです。
ここにあるのかな? と思った場所に、インジゴカルミンやメチレンブルーといった青い色素を周囲に散布することで、ようやく目立たせることができる、という代物です。


そして、さらに!

勝負は見つかった後です。
基本的には癌であっても、深くめり込んでいない状態でさえあれば、「発見したその場で内視鏡で切除して終わり」にできます。

(参照)大腸ポリープの内視鏡的切除


(ちなみに、深くめり込んでいた場合は、大腸を切除してつなぐ手術が必要です。)



「深くめり込んでいるのか、どうか」

これは肉眼では難しい判断です。
内視鏡でとりあえず切除しておいて、切除した標本を病理検査(顕微鏡検査のことです)に提出するという手もアリです。
ところがその場合は、深くめり込んでいたという病理結果の報告が来たら、追加で大腸を切除してつなぐ手術が必要になりますので、「内視鏡切除」と「手術」という二度手間になってしまいます。
可能ならば、大腸内視鏡検査時に即時に「めり込み具合」が判断できたらより良いですね。


・・・そこで、大腸内視鏡医はポリープ表面の模様を詳しく観察します。
模様によって、言い換えれば「ポリープの模様の毒々しさ」によって、ポリープのめり込み具合がある程度正確に判断できるのです。


表面模様を詳しく観察するためには、このブログで以前少し書いた「拡大内視鏡」が大いに役立ちます。
現時点では、「拡大内視鏡」+「色素散布」+「NBI」が最前線、最強の組み合わせなのです。
(最先端だけあって、これらを完備している施設はごくわずかです・・・)

(参照)内視鏡でここまで治療できる



投稿者 医療法人社団LYCららぽーと横浜クリニック