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大腸内視鏡(大腸カメラ)挿入のコツ;「プッシュしてから引き戻す」の二義

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2012/01/12

「プッシュしてから引き戻す」場面には2種類あると思います。

「プッシュしてから引き戻す」という挿入操作はできるだけ避けるべき(少なくすべき)操作です。
(そのことを究極的に追求した挿入法が「軸保持直線的挿入」です)

2種類の「プッシュしてから引き戻す」を書きます。
①プッシュしてループを作ってから直線化
プッシュでいったんループを作ってしまってから、後でライトターンショートニングによって直線化を図るやり方です。
よく、挿入時間を気にするあまり、S/Cのループを作ってからSDJでライトターンショートニングで直線化する医師がいます。
挿入時間は短縮できますが、S/Cの伸展痛の原因となるので好ましい挿入法とは言えません。
(そのような医師は大概は「ループを作らないで軸保持で挿入する」力量がなくて、仕方なくループを作ってしまっていますから、修練には時間と経験が必要です。)

②プッシュしてから展開する
送気が多い挿入流派では、「HFに引っ掛ける」などという表現があります。
プッシュして屈曲部に先端を近くして腸壁との距離を絶妙に保ちながら(「ホバリング」と呼ばれている概念に近いのでしょうか?)、内視鏡をプルして、ファイバーの反騰力を使用して次のルーメンに先端を進めるやり方です。
無送気の流派では、この操作はプッシュ自体あまり意識しない程度になりますが、それでも体の中では本質的には同じ現象が起こっています。
多かれ少なかれ、この操作はTCSには不可欠です。
なので、この操作は「好ましくない」という表現はやや厳しい言い方になってしまいます。
ですが、「プッシュ&プル」が大きければ大きいほど、患者さんにとっては苦痛になるのも事実です(上記のループと比較すると軽微ですが)。

そこで、プッシュ、プルとも少なめで挿入できるように作戦を立てるのですが、それこそが、当院で行っている「完全無送気軸保持直線的挿入法」です。